京都を舞台とした狸一家のお話。
主人公の下鴨矢三郎や周りの狸たちが阿呆なことを繰り広げる。最後は敵役の夷川家に捕まった母を助けて大団円。
ストーリーだけを追うと、ありきたりでつまらない話。
だが、個性あふれる登場人物たちが素晴らしい。敵役の金閣・銀閣も憎めない阿呆な狸であり、自分勝手な赤玉先生と矢三郎の先刻ご承知なやりとりなど最初から最後まで読んでいて楽しいのでスルスルと読めた。
京都めぐりしながら読むと楽しいかも。
読んでて気になった点。
・矢三郎の元許婚の海星が姿を現さないのは何故?
・弁天が井戸にやってきて泣く理由は?
続編?で分かるのかな。